洗顔は汗や汚れを落とすために必要不可欠ですが、誤った洗顔方法を行うとニキビを発生させる原因になったり、既にできてしまっている口周りのニキビを悪化させる原因にもなります。
次のような洗顔を行っている人は特に要注意です。
冷水で口周りを洗うとどうなる?
冷水で口周りを洗うと全体が引き締まり、毛穴も引き締まった状態になります。それが良かれと思い冷水で洗顔をする方がおられますが、これは筋肉が収縮し一時的に肌が引き締まるだけであり数十分もすれば元の状態に戻り意味がありません。
口周りを洗う目的は、汚れや余分な角質、皮脂を洗い流すことであり、毛穴を引き締めることではありません。
洗顔で毛穴は決して引き締まりません。
これを理解していれば、冷水で口周りを洗うことが間違いなのはすぐに分かりますよね? 冷水は、筋肉を一時的に収縮し硬直させます。そのため、収縮している間は毛穴も引き締まるため本来の目的である毛穴内部の汚れが落としにくくなります。更に冷水は油分を固めてしまうので皮脂も落ちにくくなります。
熱いお湯で洗顔するのが正解?
冷水で口周りを洗うと毛穴が一時的に引き締まるため毛穴内部の汚れが落ちにくくなり、更に皮脂も固まるため余分な皮脂も落とし難くなるといった良くない点が多かったですよね。
では、熱いお湯で口周りを洗うのが正解なのか?
実は熱いお湯で洗うのも不正解なのです。皮脂はニキビ原因なので、全て取り除きたいと思っている人もおられるかもしれませんが、皮脂も皮膚の表面を保護し外的刺激から守ったり、肌内部の水分蒸発を防ぎ保湿をする役割があります。熱いお湯で洗うとこれらの必要な皮脂まで落としてしまいます。
その結果、肌は外的刺激を直接受けやすくなり肌が赤くなったり、角質層を厚くしようと働き出します。更に肌内部の水分も蒸発しやすくなるため乾燥肌の原因にもなります。
では、いったい何度のお湯が適切なのか?
ネット上では30度前後がいい、30度~35度くらいがいい。40度がいいなど情報は様々です。一体何が正解なのかさっぱりわかりませんよね。人によって意見が異なるのは、対象とする人が異なるからです。それにも関わらずそこを明確に記載していないので混乱の原因となっています。
適切な温度は人によって異なるのです。
自分の肌の性質に応じた湯温で洗顔することが大切です。
乾燥肌の人は、30度~34度のやや低め
乾燥肌の人は、肌の皮脂が少なめの人なので皮脂を洗い落とし過ぎないように体温よりやや低めの温度で洗顔してください。
普通肌の人は、35度~36度
普通肌の人は、肌にある皮脂量が適切なのでそれをキープするように体温と同程度の湯温で洗顔してください。
脂性肌の人は、36度~38度
脂性肌の人は、肌の皮脂量が多い、もしくは体温では解けにくい頑固な皮脂がこびりついている可能性があるため体温よりやや高めの湯温で洗顔してください。36度~38度の湯温で洗顔してもまだ、肌がオイリーだなと思う人はもう少し温度を上げても問題はありません。
ゴシゴシこするように口周りを洗うのは逆効果
角質や皮脂はニキビの原因と言われているので、これらを綺麗に洗い落としたくなりますが、ニキビの原因となるのは、”余分な”角質と皮脂であり、角質と皮脂自体は肌を保護するための重要な役割があります。
ゴシゴシこするように洗い過ぎると、正常な角質に傷をつけたり、本来必要な皮脂まで落としてしまいます。
”余分な”角質と皮脂は、洗顔料を泡立て、自分の肌に応じた適切な湯温で軽く洗い流すだけで簡単に落ちます。
必要以上に長時間洗顔をするのはNG
ゴシゴシ洗い過ぎるのと同様で、長時間洗い続けるのも正常な角質に傷をつけたり、本来必要な皮脂まで洗い落としてしまいます。更に肌に長時間刺激を与え続けると角質層が厚くなり、逆にニキビができやすい肌になる可能性もあります。
タオルでこするように顔を拭くとどうなる?
洗顔が正しく行えても最後にタオルでこするようにゴシゴシと顔を拭くと、正常な角質に傷をつけたり、必要な皮脂まで落としてしまうのと、肌への刺激で角質層が厚くなろうと働き出します。
タオルを顔に軽く押し当てて水分を吸い取る程度にしておきましょう。あと、タオルは常に清潔なものを使用するようにしてください。一度使用したタオルには菌が繁殖するため、何度も使いまわすと大量に繁殖した菌で顔を拭くことになり、ニキビを悪化させる原因にもなります。
1日に何度も洗顔をするもダメ!
夏場などで汗を大量にかいた時などを除き、洗顔は朝夜の2度程度で問題ありません。必要以上に何度も洗顔をすると、何度も記載している通り、正常な角質に傷をつけたり必要な皮脂まで洗い落としてしまうことになります。
洗顔料を泡立てずに使用している
泡だけで本当に汚れが落ちるの? と心配になりますが通常の汚れであれば適切な湯温と洗顔料の泡だけで十分落ちます。
洗顔料の泡は肌と手の間の摩擦を軽減してくれるので、しっかり泡立てて使用することが大切です。