口周りにニキビができる根本的な原因は、未熟な角質により毛穴が塞がれ毛穴内部に皮脂が溜るためです。

口周りにニキビができる本当の原因とは? を参照

しかし、この根本的原因を引き起こす間接的原因がたくさんあり、人ぞれぞれによってこの間接的原因が異なります。自分がどの原因に当てはまるのか知ることが口周りのニキビを治す最初の一歩となります。

原因を確かめもせず、ニキビの原因は「ホルモンバランスの乱れ」だと言われているからホルモンバランスを整えることだけに注力したり、「睡眠不足」が原因と言われているから睡眠時間を確保しても一向によくはなりません。

『自分の口周りにニキビができている原因』とその『原因に対する対応・対策』をすることが大切なのです。

口周りにニキビができる原因を調べる

下のツリー図を見て頂きたいのですが、口周りにニキビができる原因をまとめたツリーです。

口周りにできるニキビというのは、未熟な角質により毛穴に栓がされるところから始まります。これは、どのニキビも基本的には同じです。毛穴に栓がされなければ、たとえ皮脂が過剰に分泌されたとしてもニキビに発展することはありません。

しかし、皮脂の過剰分泌や誤った洗顔方法などは、ニキビができやすく悪化しやすい体質になるので、これらも合わせて対策していく必要があります。

それでは、順に解説していきます。

■紫ニキビ
  ┃
 (膿と血液が皮膚内部に溜り始める)
  ┃
■黄ニキビ
  ┃
 (炎症が悪化し化膿し始める)
  ┃
■赤ニキビ
  ┃
 (アクネ菌が増殖し炎症が始まる)
  ┃
■黒ニキビ
  ┃
 (皮脂が更に溜り毛穴から溢れでる)
  ┃
■白ニキビ
  ┃
 (角栓により毛穴に皮脂が溜り始る)
  ┃
  ┃
  ┃
  ┣⑮未熟な角質で角栓ができる【主原因】
  ┃  ┃
  ┃  ┣①肌の乾燥
  ┃  ┃ ┃
  ┃  ┃ ┣②紫外線
  ┃  ┃ ┃
  ┃  ┃ ┗③体質
  ┃  ┃
  ┃  ┣④洗顔方法の誤り
  ┃  ┃
  ┃  ┗⑤ターンオーバー不良
  ┃    ┃
  ┃    ┣⑥睡眠不足
  ┃    ┃
  ┃    ┣⑦加齢
  ┃    ┃
  ┃    ┗⑧ホルモンバランスの乱れ
  ┃       ┃
  ┃       ┣⑨成長過程
  ┃       ┃
  ┃       ┣⑥睡眠不足
  ┃       ┃
  ┃       ┣⑩食生活の乱れ
  ┃       ┃
  ┃       ┣⑪生理前
  ┃       ┃
  ┃       ┗⑫ストレス
  ┃
  ┣⑯皮脂の過剰分泌【悪化原因】
  ┃  ┃
  ┃  ┣③体質
  ┃  ┃
  ┃  ┣⑧ホルモンバランスの乱れ
  ┃  ┃  ┃
  ┃  ┃  ┣⑨成長過程
  ┃  ┃  ┃
  ┃  ┃  ┣⑥睡眠不足
  ┃  ┃  ┃
  ┃  ┃  ┣⑩食生活の乱れ
  ┃  ┃  ┃
  ┃  ┃  ┣⑪生理前
  ┃  ┃  ┃
  ┃  ┃  ┗⑫ストレス
  ┃  ┃
  ┃  ┗①肌の乾燥
  ┃    ┃
  ┃    ┣②紫外線
  ┃    ┃
  ┃    ┗③体質
  ┃
  ┣⑬不適切な化粧【悪化原因】
  ┃
  ┗⑭不適切なニキビケア【悪化原因】

①肌の乾燥

肌が乾燥すると、構成している角質がボロボロになり剥がれやすくなっていきます。そして、ボロボロになった角質はターンオーバーの作用で新しいものと入れ替えられるのですが、この入れ替えが追い付かなくなってしまうことで、未熟な角質が生み出されてしまいます。未熟な角質は、水分を保持する力が弱いため弾力性がなく痩せ細っています。

そして痩せ細った角質同士がくっつくと、毛穴が広がり皮脂が溜るスペースができてしまいます。さらに水分が保持されていない角質は皮脂がこびりつきやすい状態になっており、角栓ができ毛穴に皮脂が溜る原因となります。

肌が乾燥する原因としては次のようなものがあります。

[肌が乾燥する原因]
②紫外線
③体質

乾燥肌によるニキビ対策方法の詳細を見る

②紫外線

アネッサパーフェクトUVサンスクリーン

紫外線は、肌内部の水分を蒸発させ肌を乾燥させる働きがあります。肌が乾燥すると上記で記載した通り、角質がボロボロになり未熟な角質が生まれてくる原因となります。

紫外線は外を出歩く限り必ず当たります。重要なのは紫外線に当たり過ぎないことと、当たったあとのケアです。紫外線に長時間当たる場合は、紫外線防止クリームなどを活用するようしましょう。

紫外線によるニキビ対策の詳細を見る

③体質

残念ながら人によっては、『皮脂の分泌量が普段から多い』、『男性ホルモン量が多い』、『角栓ができやすい毛穴の形状になっている』といったニキビになりやすい体質の方がおられます。これを改善するにはホルモン注射や整形など自分個人だけでは治しにくい部分になります。

しかし、体質というのはあくまで『ニキビができやすい』状況下にあるというだけであり、必ずしもニキビができるという訳ではありません。皮脂の分泌量が多くても角栓ができないようにケアをしておけば、ニキビは必ず治ります。体質だからという理由でニキビを治すのを諦める必要は全くありません。

体質でニキビができる場合の治し方の詳細をみる

④洗顔方法の誤り

ニキビができている場合は、洗顔に特に気を付ける必要があります。

ゴシゴシ洗いすぎると正常な角質に傷をつけてしまい逆に乾燥肌や敏感肌になったり、肌が防御反応を起こし角質層を厚くし角栓ができやすい肌環境にしてしまいます。通常の汚れ程度であれば、軽く洗い流すだけで落ちるのです。逆に軽く洗い流すだけで落ちない場合は、肌のターンオーバーが正常に機能していない可能性も疑った方がよいかもしれません。

また、洗顔液によっては汚れを落とすための研磨剤的な成分が含まれている場合があり、こういったものはニキビを悪化させる原因にもなります。洗顔はニキビ専用の洗顔石鹸や洗顔液を使用することをおすすめします。

口周りのニキビを治す正しい洗顔方法の詳細を見る

⑤ターンオーバー不良

ターンオーバーとは、古くなった皮膚を新しいものに入れ替えることをいいます。このターンオーバーは、主に寝ている間(最も活発に活動する時間をゴールデンタイムといい、22時から26時の約4時間だと言われています)に機能し、角質などもこのターンオーバーによって新しいものに入れ替わります。

しかし、何らかの原因でこのターンオーバーが正常に機能しなくなり、古い角質が表皮に溜ったり、未熟な角質が生まれることで角栓の原因になります。

では、ターンオーバーが正常に働かなくなる原因は何なのか? 主に下記の様な原因があります。

[ターンオーバーが正常に働かなくなる原因]
⑥睡眠不足
⑦加齢
⑧ホルモンバランスの乱れ

ターンオーバーを活発に機能させるには?の詳細を見る

⑥睡眠不足

睡眠不足になると、ホルモンバランスが崩れる原因となります。また、人間には睡眠中に古い角質を除去し新しい角質に入れ替えようとする働きがあります。これをターンオーバーと言います。このターンオーバーが一番活発に働くゴールデンタイムが22時~26時頃と言われています。

睡眠不足がちの人は、このゴールデンタイムを逃すことが多く、ターンオーバーも本来の力が発揮できない状況になってしまいます。結果、古い角質が多く残ってしまったり、未熟な角質が生まれ角栓の原因となるのです。

⑦加齢

歳をとるとターンオ―バーの機能が衰え、古い角質と新しい角質を入れ替える能力が下がることでニキビの原因になります。しかし、歳をとるとホルモン量が減少するためトータルとしてはニキビが思春期よりはでき難い場合が多いです。

⑧ホルモンバランスの乱れ

男性ホルモンは皮脂の分泌を促し、逆に女性ホルモンは皮脂の分泌を抑える働きがあります。男性も女性も基本的には男性ホルモンと女性ホルモンの両方を持っています。しかし、このホルモンバランスが崩れ男性ホルモンの量が増えることにより、皮脂が過剰に分泌され毛穴に皮脂が溜りやすくなります。

では、何故、ホルモンバランスが崩れるのか? ホルモンバランスが崩れる原因としては次のようなものがあります。

[ホルモンバランスが乱れる原因]
⑨成長過程
⑥睡眠不足
⑩食生活の乱れ
⑪生理前
⑫ストレス

ホルモンバランスの乱れでニキビは本当にできるのか?の詳細を見る

⑨成長過程

20歳前後までの成長過程の人は、成長を促すために男性ホルモンと女性ホルモンの働きが活発になります。その際に男性ホルモンがより活発に働くことで、皮脂が多く分泌され毛穴に皮脂が溜りやすくなります。思春期にニキビができやすいのはこのためですね。

ホルモン治療をされる方もおられますが、思春期の時期のホルモンは成長過程で必要な働きなのであまりおすすめはできません。

では、思春期によくできる思春期ニキビは諦めるべきなのか? というとそうではありません。男性ホルモンが活発に働いた場合、皮脂が多く分泌されてしまいますが、他の皮脂が過剰に分泌される原因や皮脂が毛穴内に溜らないように角栓に気をつけるなど思春期であってもニキビを治すことは可能です。

⑩食生活の乱れ

食生活が乱れるとホルモンバランスの乱れなど様々なニキビ原因に繋がります。

また、角質を新しく入れ替えるターンオーバーの働きを促すビタミンAや、皮脂の分泌を抑えるビタミンBやC、ホルモンバランスを整えようとするビタミンEなど、これらの栄養素の摂取に偏りがある場合も同様です。これらのビタミン系栄養素は、野菜から摂取できるものが多いため野菜の摂取は必ず行う様にしましょう。

逆に甘いお菓子や肉類、揚げ物などは、皮脂の分泌量を増やす働きがあるため、控えめにしましょう。

⑪生理前

人間には体内の菌をやっつける「抗菌ペプチド」と呼ばれるものが存在します。この抗菌ペプチドは赤ニキビの原因でもあるアクネ菌も減らす働きがあるのですが、生理前になると活発に働く黄体ホルモンによりその働きが抑制されてしまいます。そのため生理前になると肌のバリア機能が低下し肌荒れや赤ニキビなどが発生しやすくなります。

⑫ストレス

過度なストレスを受けると、男性ホルモンや神経伝達物質のノルアドレナリンの量が増えていきます。これ自体、身体を守るための防御反応なので正常なのですが、この男性ホルモンとノルアドレナリンは、皮脂の量を増やす働きもあるため、ニキビの原因へとつながります。

更に過度なストレスは、ニキビの発生原因でもある食生活の乱れや、睡眠不足など他の原因にも間接的に影響してきます。ストレスを受けていると感じた場合は、自分なりの発散方法で速やかに解消するようにしましょう。

⑬不適切な化粧

口周りのニキビを隠そうと厚めの化粧をすると、化粧が毛穴をふさいでしまい毛穴内部に皮脂が溜りニキビを悪化させる原因となります。ニキビがひどい時はできる限り化粧は薄めに行い、長時間の使用は控えるようにしましょう。また、使用後は、クレンジグを確実に行い化粧をしっかり落としきるようにして下さい。

ただし、クレンジングの行う際にも気を付ける必要があり、綺麗に落とそうとするがあまり、ゴシゴシト洗顔し過ぎると正常な角質まで傷をつけてしまい、乾燥肌などになる原因となるので注意が必要です。

ニキビがある場所に化粧をする場合の注意点の詳細を見る

⑭不適切なニキビケア

口周りのニキビは毛穴の汚れが原因なので、肌を清潔にしなければと思い石鹸などで顔をゴシゴシ必要以上にこすったりすると、正常な角質に傷をつけてしまい肌の保湿成分が失われ乾燥肌の原因にもなります。更に、乾燥肌になると肌が保湿をしようと角質層を過剰に厚くしたり、毛穴に皮脂が溜りやすい環境を作ってしまいます。結果、その角質が毛穴を防ぐといった悪循環に陥ることもあるのでケアする際は注意をしましょう。

特に洗顔用石鹸の中には汚れを落とすために研磨剤的なものが含まれている場合があるので、このような石鹸の使用は控えめにするようにして下さい。ニキビ用の洗顔クリームなどを使用することをおすすめします。

口周りにできたニキビを誤った治し方をすると大変なことになる

⑮未熟な角質の増加

未熟な角質が増えると毛穴内部に皮脂が溜りやすく角栓ができやすい肌環境になります。未熟な角質が増える原因としては次のようなものがあります。

[古い角質の増加する原因]
①肌の乾燥
④洗顔方法の誤り
⑤ターンオーバー不良

未熟な角質が増える原因については、下記のページに詳細を記載しているので参考にして下さい。

未熟な角質が増えると口周りにニキビができる原因となる

⑯皮脂の過剰分泌

皮脂が過剰に分泌されているからといって必ずニキビができるとは限りませんが、ニキビができやすい状況ではあります。

皮脂が過剰分泌される原因にもいくつかの原因があります。

[皮脂の過剰分泌される原因]
③体質
⑧ホルモンバランスの乱れ
①肌の乾燥

皮脂の過剰分泌に関しては、下記のページに詳細を記載しているので参考にして下さい。

皮脂の過剰分泌をおさえる方法は?

自分の口周りにニキビができる原因は特定できましたでしょうか? 原因は1つではなく複数個ある場合が多いので、自分が該当すると思った原因は常に気を付けるようにしましょう。



オススメ!:口周りニキビに最適なニキビケア用品

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口周りにニキビができる原因は様々で、種類も数種類あります。大切なのは、そのニキビの原因や種類に応じたケア用品を使用することです。誤ったケア用品を使用すると治らないばかりではなく、悪化してしまうこともあります。炎症が起きているニキビなのに炎症を抑える成分が入っていなければ、炎症はなかなかおさまりませんよね。

口周りニキビの種類に応じた最適なケア用品